黄鶴会とは、根本知がひらく教室の総称。

黄鶴会は平安時代の仮名文字を中心に日本の美を学びます。
また、日本独自の柔らかさをもつ和様の漢字やペン習字などを通して、
手紙や茶会記、香記など実用的な書の書き方も指導いたします。

それとともに和歌文学や茶の湯、絵画の歴史など
周辺分野にも及んで考えていくことで、
美術館がより一層楽しくなるような鑑賞眼を養います。

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【黄鶴会 kizurukai】名の由来/[黄鶴koukaku楼]

※中国にかつて実在した楼閣で、
李白の漢詩「黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る」
でその名が知られる。
黄鶴楼には以下のような伝承が残る。

― 伝承 ―

ある酒屋に、みすぼらしい身なりをした老人がやってきて
酒を呑ませてほしいと頼んだ。
主人は嫌な顔をせずタダで酒を飲ませた。
それがしばらく続いたある日、老人は酒代のかわりだとして
ミカンの皮で黄色い鶴を壁に描き、去っていった。

ただ不思議なことに、
その壁の鶴は客の手拍子に合わせて舞うのだった。
評判となった店は繁盛し、主人は富を築いた。

その後、再び老人が店に現れる。
笛を吹いた老人は、壁から抜け出した黄鶴にまたがり、
白雲へと飛び去ったのである。

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その後、築いた富で建立したのが黄鶴楼。

この伝承の主人のように、無欲で知識をわけ与えたい。

皆さまが白雲へと飛び立てるように。

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書家 書道家 根本知 Nemoto Satoshi オフィシャルサイト