古今集春歌下、紀貫之。
「桜花散りぬる風のなごりには水なき空に波ぞ立ちける」
桜の花びらが散っていく、その風のなごりには、
水の無い空にまるで波が立っているようだ。
そう、貫之は歌いました。
空に立つ波には彼のどのような心情が投影されているのか、
悲しみか切なさか、はたまた期待か不安か。
直接的表現を避け、読み手によってさまざまな感情を想起させるこの歌は、
古今和歌集を代表する名歌だと思います。
古今集春歌下、紀貫之。
「桜花散りぬる風のなごりには水なき空に波ぞ立ちける」
桜の花びらが散っていく、その風のなごりには、
水の無い空にまるで波が立っているようだ。
そう、貫之は歌いました。
空に立つ波には彼のどのような心情が投影されているのか、
悲しみか切なさか、はたまた期待か不安か。
直接的表現を避け、読み手によってさまざまな感情を想起させるこの歌は、
古今和歌集を代表する名歌だと思います。